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「背中に元官僚の『もんもん』が入ってたら仕事するなということか」~10月23日亀井大臣記者会見2

前回のエントリーの続く。10月23日金曜日、亀井大臣のオープン記者会見。

第二記者会見ではコーヒーが出ます

大塚「じゃあ、次、女性の方」

園田「保険毎日の園田です。地域社会のことをすごく***ですけれども、それと雇用対策を結びつけて、たとえば……」

亀井「うん? うん?」

園田「グリーンニューディールとか、今、流行ってますけれども、環境省と何か連携するようなことを考えていらっしゃらないですか」

亀井「あのね、私はそういうことを含めてね、やり方は色々あると思う。特にね、郵政の職員というのは公務員の中でも、本当に真面目な公務員ですよ。そういう意味では、生真面目すぎるくらいなんです。その力、パワーをね、どういう形で使っていくかというね、それだと思いますのでね。あなたからの方もね、何か、そういう面で、いいアイデアがあればね、教えてください。全面展開しますから」

大塚「もうお一方、彼女、どうぞ」

(英語の質問が聞こえる)

亀井「俺、英語わかんないよ(笑)」

大塚「通訳がいます」

通訳「ウォールストリートジャーナルのアリソン・チューダー(?)です」

亀井「なになに?」

大塚「ウォールストリートのアリソンさんです」

亀井「おお、いいいい、わかってる。美人だから覚えてますよ。それで?」

通訳「郵政の、先ほどのお話に絡んでくるのですが、ネットワークを、地域経済ですとか、地域のお年寄りのために使っていくということをおっしゃっているんですけれども、で、介護ですとか、年金の支払いなどの拠点として使っていきたいというふうに考えていると亀井大臣はおっしゃったと思うんですが、これについてもう少し詳しく……」

亀井「や、だからね、ちょっと、名前なんとおっしゃったか……」

大塚「アリソンさん」

亀井「アリソンさん。ミス、ミセスか、ミスか知らんけどもさ、アリソンさんね、今言ったでしょ。担当大臣がね、さっき私にね、こういう方法もあるんじゃないですか、と、一つのアイデアを、さっき言ってくれたような状況なんでね。だから、介護とかそういう問題と、どうやって、あるいは年金と、どう絡めていくかと。今から、色々検討しようと。この、副大臣、政務官がね、一生懸命汗をかいていきますから」

(英語の質問)

通訳「老人のために、お年寄りのために商品を作っていこうとなさっているのか、それとも、ネットワーク、郵便局のネットワークを活かして、お年寄りのためのサービスを拡充されようとなさっているのか?」

亀井「これはね、ミスなんとかさん、言っていることはね、非常に、今の段階で私が申し上げにくい点もあるんですよ。事業展開をしていく場合にね、他業種との関係があるでしょ。既存の色んな他業種。金融機関、あるいは保険、保険も金融機関の一つだろうけども、そこらの現在、既存の商品も出してやってますよね、それで。やってますでしょ。そういうものとの競合関係というようなことまで踏み込んでいくのか、いかないのか。あるいは共同してやるのか、やらないのかと。そういうね、今から展開するやり方はね、色んなやり方があると思うんです。それ今から、検討します。今から色んな意味で検討します。やるというわけでもない、やらないというわけでもない。それは私からは、今のね、こんなね、ちっちゃな脳みそではね、そんなこと考えつきません」

大塚「はいじゃあ、次、いきます。じゃあ、奥の方どうぞ」

高橋「フリーの高橋清隆と申します。公開して構いません。
 証券の不正取引についてお聞きしたいのですが、2003年5月17日に、りそな銀行をめぐって大規模なインサイダー取引が行われたという疑惑を指摘しているエコノミストがいます。その中心人物は竹中平蔵ではないか、という指摘であります。証券取引等監視委員会では、この件について、そのエコノミストが調査をするようにお願いしたんですが、一向に動いた形跡がないと言っております。私も、電話で催促したことがありましたが、まったくその形跡が、動いた形跡が見られません。再調査されるお考えはありますでしょうか」

亀井「これはね、私もね、そんなことをね、そういうことに関して調査をね、したとか今もしているという全然、報告も受けてません。(大塚副大臣の方を向いて)これちょっとな、そういう声が皆様方の中にあるなら、その関係どうなってるのか、ちょっと聞いておいてください」

大塚「証券等取引等監視委員会は、自主的に判断して行動していますが、事実関係は我々が確認しますけれども、その後の対応については、監視委員会の判断によりますから、我々……」

田村「要は、金融庁三役が指令をする立場にない。あそこは独立機関ですから。ある意味、完全に政治介入みたいなね……」

高橋「この件は御存知ですか?」

大塚「それを知らないので、事実関係を調べます」

亀井「いや、(大塚副大臣、田村政務官に対して)あんたたち、そう固いこと言わんで、そういうことを関心もっておられる世論をさあ、監視委員会に伝えるくらいのことは。それをやりなさいよ」

大塚「わかりました。今、おっしゃった事実関係ね、どういう報道だったのかを含めて、それ参考資料をFAXで」

高橋「資料を……」

大塚「ください、ください」

高橋「お出ししますので、よろしくお願いいたします」

(りそな銀行をめぐるインサイダー取引疑惑については、下記が参考になります。
植草一秀の知られざる真実「りそなの会計士はなぜ死んだのか」
UEKUSAレポートPlus 2006.09.06第12回「失われた5年-小泉政権・負の総決算(6)」)

大塚「次いきましょう、はいどうぞ」

畠山「フリーランスの畠山と申します。
 永住外国人の参政権の問題について、大臣は基本政策閣僚委員会のメンバーでございますので、大臣は、永住外国人の参政権についてどのようなお考えをお持ちでしょうか」

亀井「これは私がね、現在、閣僚の一員としてまだどうだこうだと表明する今、段階でもありませんし、また、国民新党の代表という立場でも今、表明する立場ではありません。これは国民新党の中でも、このテーマについては議論をしている最中ですからね」

畠山「従来慎重型だったかと」

亀井「だから私、個人と言うことで言えばね、個人という形で言えば、私はそれはね、地球人という立場があるからね、日本国民と同時にね、色んな立場の中で、お互いに世界に住んでいる人達が、住んでいるところのコミュニティについて、色んな関わり合いを持っていくというのは当然あっていいと思うんですよ。あるべきだと思う。濃淡はあるけどね、あると思う。
だから、参政権の問題も、ただ、問題は日本の場合もね、やはり、地域によってね、日本人の密度というよりもさ、相当、外国人の方がね、密度の高い所もあるわけですね。いろんな、日本といったって千差万別だから。
 そういうような状況の中で、スパッとね、金太郎アメというような形で、それをやった場合、自治体のね、住んでいる日本人が、俺は日本に住んでいるのにね、選挙はそうじゃない人の意思で自分達の生活が全部、仕切られているんじゃないかというね、そういう気持ちをもたれてもおかしくなるわけだ。だからそこらを含めてこの問題というのはね、慎重に私はもうちょっと考えていく必要がある。帰化という方法もあるわけですからね、ひとつはね。だからそういう、ことで、私自身も今ね、どうしたらいいかってことまでまだ、詰めて考えておりません」

大塚「あの、もうそろそろお時間なんですが、今日は資産公開もしていますので、資産公開についてのご質問があればあと一問、二問、お受けいたしますが、なければ、今日は恐縮ですがもう出なきゃいけないので」

亀松「郵政関係で……」

亀井「どうぞどうぞ」

大塚「いいですか、最後、一問どうぞお願いします」

亀松「Jキャストニュースの亀松と申します」

亀井「なになに?」

亀松「(ゆっくりと)ジェイキャストニュース、インターネットの……」

亀井「ああ、そうか、今はインターネットの時代だね」

亀松「日本郵政の社長についてはですね、内定段階ということですが、役員人事についてですけれども、昨日ですね、全員刷新する必要はないというようなご発言をされたということですが」

亀井「これはね、俺は最初から、一新するとは言ってるけどね、一新したいと言うことをね。俺はワンマンじゃないからね。したいということは言っておったけども、これはね、社長さんお代わりになるわけでしょ。それはある意味では一新だし、またね、何度も言う。この金融庁の職務になるとさ(?)、小泉、竹中のね、金融行政の思想とはコペルニクス的な転回をやるんだと。前のそうした古い、今否定をしてる、そのもとで、やってきたね、金融行政、これでないとやれないという職員はやめてくれと言った。辞表を出してくれと」

亀松「新しい方針で……」

亀井「新しいね、この私の方針に、あんたもそうだけどな、大塚とかこういうね、新しい政権の新しい金融政策、方針に、従って、心をさ、バッとね、変えて、頑張ります、やります、という人はね、どうぞと言っておるんです。今のところ聞いてみると、まだ辞表出さないだろ、誰も」

大塚「まだです」

(笑い)

亀井「気持ちを変えてやるという気持ちらしいから、だから、日本郵政にしてもね、方針がガラッと変わったわけですから。180度。逆なことで部下をさ、指揮監督やらしてたんだ、仕事。そういう方々が、今後、幹部として、経営陣として、やっていけるかやっていかないか、ね。これはね、子供じゃないわけだから」

亀松「それは、それぞれの役員の判断に任せると」

亀井「判断に任せるというか、きっちりとやるという新しい方針に従ってね、新しい、全面的に新しい方針の中で、******、個々に意見があるのは当たり前であるのだけれど、やりますという方までやめろ!なんて俺がそんなね、無情な男でもないしな。ということよ、わかるでしょ。だからそれは、結果として、お残りになる方もいらっしゃるし、あるいはお辞めになる方もいらっしゃるだろうけど、全体としては、大事なことはこの、新政権の方針の下で、郵政事業を進んでいくと。そのもとで仕事をおやりになるということですね」

岩上「財務省の……」

大塚「もう、……」

亀井「まあまあいい、もうひとつ」

岩上「今の関連なんですけど、財務省主導の、あるいは財務省支配、元財務相官僚がですね……」

亀井「また推理小説かね(笑)」

岩上「という批判が出ておりますので。民間人を残すことで、そういう批判をやわらげる意図があったという見方がありますが……」

亀井「ちょっと待って。そんなことを言ったらさ、金融行政をよお、警察のねえ、意思でやることになるの? 俺、警察の脱走兵だけど(亀井大臣本人が元警察庁キャリアであることを指す)。そんなことないでしょ? 俺が警察に前ね、15年くらい勤めておったからといってさ、金融行政をさ、警察庁がやるの? そんなことはあり得ない。だから問題は、その人が、どういう人物か、自分の利害を、とか出世とかそういうものをね、優先をして、いく人なのか、公平な人なのか、あるいは能力が、統率力がね、創造力、実行力を含めて、そういうものがちゃんとしているかどうか。そんなこといったらさあ、財務省におった人間はさあ、背中に『もんもん』(入れ墨のこと)が入ったようにね、一切ね、終わったら仕事をするな、ということになっちゃいますよ。
 私は基本的人権にかかわる問題だとも思うよ。そういうことを言い出したら。そうでしょ。あなたはフリーだから自由かもしらんけどさあ」

岩上「『もんもん』は入ってないです(笑)(キャリアはないという意味)」

亀井「(笑)『もんもん』入ってないんだ? 俺が『唐獅子牡丹』いれてやろうか(笑)」

大塚「そろそろお時間が。大臣先に出ますので」

秘書官「大臣先に出ます」

大塚「大臣先に出ますから、ちょっとごめんなさいね。皆さん毎回、ご協力ありがとうございます。それで、なるべく大勢の皆さんに、ご質問いただきたいので、ルールは守ってください。ルールを守っていただかないと、せっかくのこの機会が、不平等じゃないかということになって、止めましょうという話になっちゃうから。挙手をしていただいて、社名とお名前を言っていただいて、指名させていただいた方、指名は、できる限りアットランダムにやっていますし、男女平等にやっているつもりですので。よろしくお願いします」

亀井大臣10月23日写真558a

ここで、斎藤次郎元大蔵次官を、日本郵政の次期社長に起用した問題について、前日の谷垣総裁と、亀井大臣の主張を整理しつつ、考察してみる。

元官僚が日本郵政社の座に就くということは、要するに「天下り」なのではないか、という批判があるが、元官僚を要職につけてはならない、という極端な「脱官僚依存」には、両者とも、批判的である。

さらに、元官僚を起用する場合には、「人物本位」「能力本位」という点を、判断基準として重視する、という点も、共通している。

相違点は、斎藤氏の、大蔵次官退任後の経歴を、「渡り」とみるかどうか、である。

谷垣総裁は、「斎藤氏は、限りなく『渡り』に近い」と言われた。

対して、亀井大臣は、「渡り」に当てはまるかどうかについての直接的な言及は避けたが、斎藤氏が、団体の顧問程度のポストに甘んじてきたことを指摘し、同氏が、決して甘い汁を吸ってきたわけではないこと、言い換えると、「冷や飯を食わされてきた」ことを、にじませた。

「渡り」とは、官僚を退任したあと、特殊法人や財団法人へのトップに「天下り」をしては、高額な退職金を手にして、再び次の「天下り」先に転職してゆき、また退職金を得る、という繰り返しのことを指す。

斎藤氏の経歴は、以下の通り。

95年 大蔵省事務次官退任
95年 旧大蔵省 財政金融研究所 顧問
95年 社団法人研究情報基金 理事長
95年 財団法人国際金融情報センター 顧問
00年 東京金融先物取引所 理事長就任
04年 東京金融先物取引所株式会社化に伴い、社長就任

たしかに、亀井氏の言うとおり、「顧問」の肩書が多い。だが、これをもってして、斎藤氏は「渡り」をしていなかった、とまでは断定できない。

果たして、斎藤氏の経歴は、「渡り」に相当するのだろうか? また、同氏の日本郵政就任は、「天下り」に当てはまるのだろうか?

判断が分かれるのは、結局、「天下り」「渡り」についての、厳密な定義が存在しないからだろう。

官僚が定年退官後、再就職をしたら絶対にいけないという、極論を唱える人は、少数であろうと思う。

他方、官僚が再就職を短期間に繰り返すことで、高額な報酬、高額な退職金を手にするという慣行を、まったく見直す必要はない、このままでいい、と考える人も少数であると思われる。

両方の極論をのぞけば、有能な元官僚が、適切な報酬で、必要な仕事をすることは認めつつも、不当なまでに高額な報酬・退職金を受け取らないようにすること、そもそもポストの増設のために、無駄な事業や組織を増やすことをやめることを、国民の大半は望んでいるのだと思う。

そのためには、まず、「天下り」「渡り」について、何が許され、何が許されないのか、厳密な判断基準を定める必要があるのではないだろうか。

国会を舞台に、こうした点について、与野党間で、積極的な議論を展開してもらいたいものである。

また、もう一点、「人物本位」「能力本位」というが、誰がそれを見定めるのか、きわめて主観的なこの基準に、どういう客観性をもたせられるのか、こうした点も、本気で議論の俎上に上げてもらいたい。

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